鳥取県文化振興財団情報誌【アルテ】

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2015November

鳥取県芸術家百華Vol.79 特殊メイクアーティスト 坂林 勇貴さん

特殊メイクの道に進んだキッカケ

高校生の時に映画「X-MEN」を観て、特殊メイクで全く別の人物に変わってしまうことに感動し、興味をもったのがきっかけです。しかし、日本では特殊メイクを学べる学校が少なく、学べる学校を探している時に美容学校の紹介欄を見つけました。特殊メイクではないけれど、髪型で人を変えることに魅力を感じ美容師を目指すことにしました。人を変化させることに楽しさや喜び、興味があったんだと思います。

同じ美容室で働いていた同僚が、東京に美容室をオープンすることをきっかけに上京しました。3年くらいしたある時、メイクの学校に通っている友達から「学校に特殊メイク学校のパンフレットがあるよ!」いうメールをもらいました。自分が昔、特殊メイクをしたいと言っていたことを覚えていてくれたんでしょう。言えば叶うということを実感した瞬間でしたね。かなり嬉しかったです!それをきっかけに美容師を辞め、特殊メイクを学ぶ道に入りました。

仕事に向かう気持ち、大切にしているルール

私たちの仕事では、全ての製作過程で、デザイン画や参考資料などがありますが、資料のそのままに造るのではなく、誕生の理由、今に至るまでどんなことがあったのか、背景を想像することを大切にしています。実際に存在する物・人、架空の人物やモンスターなど存在しない物でも全てにおいて、いろいろなことを想像します。これらのことを踏まえて製作することで、よりリアルなものが出来上がると信じています。

これから先、どんなことをしてみたい?

CGや3Dプリンターなど技術が進歩し、CGを使う映画、TVも多いですが、人の手でしか造ることや表現のできないことがまだまだあると実感しています。

日本での特殊メイクに対する認知度は低く、必要とされる機会は海外に比べて少ないのが現状ですし、映画を観てもどこに特殊メイクが使われているのか分からない人が多いと思います。みなさんが映画をご覧になる時に、特殊メイクや特殊造形に気付いて欲しいとは思いません。ですが、自分が手掛けた特殊メイクや特殊造形で、みなさんを作品の世界に引き込むことができるような仕事をしたいと思っています。また、自分が現在の仕事をするきっかけとなった「X-MEN」の仕事に参加できれば最高ですね!

練習風景

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