チェロとの出会い
チェロは9歳から始めました。3歳ぐらいからピアノを続けていて、ずっとピアノで頑張っていきたいと思っていましたが、オーケストラなどをもっと知ると表現の幅が広がるということで、何か楽器はないかなと探していました。その時から身長は今と変わらないぐらいありましたし、手も大きかったので、母の勧めでチェロを選びました。弾いてみるととても楽しかったです。
中学生になる頃までは、チェロとピアノのどちらもレッスンに通い、頑張っていましたが、周りの勧めがあったこともあり、いつのまにかチェロを選んでいました。チェロは、のんびりでマイペースな私の性格にもあっていましたね。
オーディション、受賞後の留学
大学を卒業後、演奏活動をしながら2007年に「第2回鳥取県管弦打楽器オーディション(鳥取県文化振興財団主催)」を受けました。受賞者へは海外留学や様々な助成があり、1~2ヶ月のまとまった期間の留学に行ってみたかったので、良い機会だと思いました。
受賞後、留学先でコンサートにソロで出演させていただく機会が何度もあり、拍手がとても温かかったですね。ヨーロッパでは、クラシックを聴きに行くことが、生活の中でとても身近なことです。
演奏する側には環境の違いが関わっていることも実感しました。音がとてもよく響くヨーロッパの石造りの建物で出す“pp(ピアニッシモ)”が、日本にいるときに感じていた“pp”と違っていて、強弱記号一つをとっても環境によって違うことを実際に体感でき、とても良い経験になりました。
そして、ドイツで習っていた先生に、曲を見たときに物語のすべてを想像できないと、聴いている人には伝わらないと言われて、自分が曲に対してどんな物語を思い描き、何を伝えたいか、そして、伝えるための手段としてテクニックが必要なのだと、改めて感じました。
今後の活動について
自身の演奏活動に加えて、地元でやりたいことが沢山あります。例えば、若い世代の演奏者がオーディションを受けるきっかけになるように、アンサンブルを経験できる室内楽の講習会をしたり、大山など鳥取の自然の中で合宿をしたりするのも良いかもしれません。ほかに、活動拠点の東京でも行っているように、学校の音楽鑑賞会でトリオやカルテットなどの演奏ができたらいいなと思っています。こういったように、音楽に触れる機会をたくさんの方に提供し、弦楽器の人口が増え、次世代に繋げていけるような活動をもっと広げていきたいですね。