鳥取県文化振興財団情報誌【アルテ】

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2013March

鳥取県芸術家百華Vol.46 逢鷲太鼓連 代表 石田  昇 さん

逢鷲太鼓連設立について

その当時、地区の公民館の活動が活発になり、太鼓ブームに乗って、公民館主導により設立しました。最初は10名ぐらいで始め、今年で26年目を迎えます。
 設立当初は、太鼓をたたくところから始まり、公民館祭りなどの行事で演奏していました。そのころ、鹿野町民音楽祭の指導をされていた元宝塚歌劇団の方と知り合い、太鼓のプロではなかったですが、逢鷲太鼓連で楽譜の読み方・太鼓のたたき方等の指導を依頼しました。演奏曲もその方の知り合いの方に依頼して作っていただき、軽い気持ちで作ってもらったので無料でした。楽譜の読み方も分からなかったので、楽譜をドンとかドドとかカカと文字におこしてやっていました。
 徐々に活動の幅を拡げていると、次第に、逢坂地区に太鼓グループがあることが知れ渡っていきました。鳥取での活動は、とっとりの芸術宅配便以外は公民館の納涼祭・秋の文化祭などの出演が主ですが、景気のいい時は、ホテルから依頼があったり、会社の設立パーティーなどに呼ばれることもあります。より良いものをお伝えすることの大切さを意識しています。

現在のメンバーは、19歳から54歳の19名、そのうち8名が女性で、毎週月曜と水曜日の練習は、26年目の今も続いています。

とっとりの芸術宅配便を振り返って

最初の頃は、正直な話、責任を持って子どもたちに伝えたいという思いは少なかったです。自分たちの意識が低く、行き当たりばったりの面があり、今考えると申し訳ないと思います。ここ4・5年でパターン化していくなかで、学校の雰囲気などの重要性を感じています。ワンパターンにならないように、低学年・高学年だけでなくその学校の校風に合わせたものにしていかないといけないと思います。そのためには、事前に学校に訪問して聞取りをし、雰囲気を感じないといけません。でも、学校に合わせ過ぎてもいけない。子どもたちに思いを伝えるのは本当に難しいですが、和太鼓という楽器は、言葉で伝わらない部分を感じてもらえるので助かることもあり、多くの子どもたちの心と体に残ると思います。

とっとりの芸術宅配便を通して子どもたちに伝えたいことは

“趣味でも何でもやり始めたらあきらめずに最後までやってほしい”、“上手・下手関係なく好きになったものは続けていってほしい”ということです。自分たちも趣味で活動していてプロのようにうまくないけれど今も続いています。一人でも多くの子どもたちがとっとりの芸術宅配便に触れることで何か好きなモノを見つけてほしい。私は、この事業が好きです。子どもたちは、とっとりの芸術宅配便をみられることができて、本当に幸せだと思います。

画像:とっとりの芸術宅配便での活動の様子
とっとりの芸術宅配便にて

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