鳥取県民文化財団情報誌 アルテ
2008年8月
アルテとはスペイン語で「芸術・美術・技巧」などの意味で、英語では「アート」。アルテでは、県民文化会館をはじめ鳥取県内の文化施設のイベント情報を紹介しています。

第6回鳥取県総合芸術文化祭
期間:平成20年9月13日(土)〜11月30日(日)
第6回鳥取県総合芸術文化祭の開催にあたって

 総合芸術文化祭は、平成14年の国民文化祭の開催によって県内各地に起こった芸術文化の活気を受け継ぎ、県民の皆さまの文化活動の裾野の拡大、また、特色ある地域文化の振興を図るため翌平成15年からはじまりました。
 第6回を迎える今年は、県東部をメイン事業の会場としています。来年に迫った姫路鳥取線の開通を祝し、その前年のプレ事業として位置づけ、鳥取の因幡文化を県内外に発信する好機として捉えています。
 県中部・西部におきましても県民の皆さんの参加により、さまざまなイベントを繰り広げ、文化芸術を鑑賞・体験できる環境づくりを行ってまいります。
 今後もこの総合芸術文化祭をさらに発展させ、県民の皆さまが文化芸術活動に主体的に参加できる環境づくりを進めて参りたいと考えております。文化を継承しつつ、新しい文化を創造するため引き続きご支援をお願い致します。

鳥取県総合芸術文化祭実行委員会会長 小谷寛
平成18年度〜20年度成長期の定性目標
実行委員会では、平成18年度から今年度までを“成長期”として位置づけ、次のような目標を掲げています。
●鳥取県独自の地域文化を継承し、新しい文化芸術を創造・発信します。
●文化祭の企画、運営、創造活動への県民の積極的な参画を促します。
●次世代を担う子どもや若者の文化芸術活動者の発掘と育成を図ります。
●県民の文化芸術を楽しむ感性を養い、鑑賞者の開発と拡大を図ります。  
ロマン街道・とっとり−夢たぎる男たちの生きざま−
今回は県東部の「因幡文化」がテーマ。ぜひその神髄に触れてください!
前回県中部ゆかりの「淀屋」と「里見八賢士」をテーマとしたオリジナル舞台「倉吉・ダブルストーリー〜淀屋と八賢士の世界〜」で多くの観客を魅了した総合芸術文化祭メイン事業。
今回は間近にせまった姫鳥線(中国横断自動車道姫路鳥取線)開通(平成21年度予定)によって、今後ますます注目を集める「因幡文化」をテーマとし、鳥取の歴史に名を刻んだ男たちの見た「夢」にスポットを当てます。「因幡文化」の神髄に触れる2日間となるはず―。
見どころ第1部
音劇「夢のあと−因幡合戦記−」
武士の  取伝へたる  梓弓  かへるやもとの  栖なるらん
羽柴秀吉による因幡攻めに遭い、家臣や領民を守るために自ら切腹した悲運の武将として今もその名を知られる吉川経家公(1547−81)の生涯を中心に、時代に翻弄されながらも自らの信念を貫き、ロマンを追い求めた男たちの生きざまを、琵琶がたり・音楽(邦楽・洋楽)・演劇・舞踊・映像など多様な芸術ジャンルを絡ませた壮大な舞台として描きます。
スタッフの一部にプロの舞台人を起用しつつ、県東部を中心とした県内文化活動者の総力を結集した舞台作品です。
日時:平成20年11月29日(土)開演/15時 終演/16時30分(予定)
会場:とりぎん文化会館 梨花ホール
第一章 プロローグ「尼子再興」
第二章 「因幡攻め」  
第三章 エピローグ「炎の本能寺」
演出/浦田久美子さん

音劇(おとげき)「夢のあと−因幡合戦記−」について
 とりぎん文化会館の大ホールに展開されるこの催しには、多くのメッセージが込められています。家康によって全国が統一されるまでの間、様々な男たちが夢を追い戦いを繰り広げたことでしょう。第一章では山中鹿之助という血気盛んな武将の夢、第二章(この章が物語の中心になる)では吉川経家の人間として己の役割を果たしその責任をとった生きざまをみせて、次の世代に夢を託して逝った男。そして第三章は信長、時代を読む力に優れ新しい時代を切り開こうとしたが夢半ばに潰えた悲劇。時代の中で生きた3人の男の生き方から私たちは多くのメッセージを受け取ることが出来るでしょう。また、「音劇(おとげき)」という新しい芸術のスタイルを鳥取の財産となるように、新鮮な舞台を創り上げたいと、関わる人々が情熱を持って取り組んでいます。きっと楽しい舞台が出来上がることと確信しています。

見どころ第2部
鳥取池田家復曲能
二世をかけたる木綿だすき 綱手もかろく引かうよ
江戸時代、わずか14歳で家督を継ぎ、40年の長きにわたり鳥取藩を治めた三代藩主・池田吉泰公(1683−1739)の治世は頻発する災害や世情不安に見舞われ、すべての不祥を一代に集めたと言われています。他方、吉泰公は鳥取城や江戸藩邸で盛んに能公演を催し、自らも演じたほか、八百面を数える能面を収集するほどの能楽愛好家でもありました。
吉泰公の時代に演じられ、その後、諸事情により廃れてしまった曲の中から、当代一流の専門家の協力を得て、能一曲、狂言一曲を復曲することにより、吉泰公の見た夢を再現します。
日時:平成20年11月30日(日)開演/14時30分 終演/17時15分(予定)
会場:とりぎん文化会館 梨花ホール
復曲能:観世流「千引」(鳥取藩上演数6回)
観世流シテ方の味方健氏をはじめとする当代一流の役者陣が華やかに舞い謡います。
復曲狂言:和泉流「茄子」(鳥取藩上演数9回)
和泉流狂言方の野村小三郎氏らがコミカルに演じます。
構成・演出/味方 健さん

《千引(ちびき)》復曲に当たって 
 当藩三代藩主吉泰の治世に、稀曲ながら六度も舞台にのぼせられた《千引》は、いわば、池田藩のご当地ソングともいえる。千人がかりで引かなければ動きもイジリもしない、いわゆる千引の石の石魂は、しばしば良民に仇(あた)をなした。領主は、皆して国外に引き出して、割り捨てよと命ずる。
ところが、なんと、石魂は村の貧しい娘に恋をしていたのだ。石魂のいじらしいばかりの転身は、ロマン‐ロランの「愛と死の戯れ」の伯爵の衷情を思わせる。風流(ふりゅう)(ショー)や民俗伝承に終らせず、そういうドラマが、ちょっぴり演じてみたい。

チケット8月9日(土)県下主要プレイガイドにて発売予定。(問合せ先:とりぎん文化会館 電話 0857−21−8700)
県民企画アートチャレンジ事業
地域で活動する芸術家たちが、自らの企画力や運営力を養いながら、県民の皆さんに魅力的な芸術文化を提供します。公開プレゼンテーションによる審査の結果、採択された事業は、それぞれの企画の実施に向けて準備が進められています。
県西部
期日/11月上旬
会場/米子コンベンションセンターなど
県中部
期日/11月中旬
会場/倉吉未来中心
ワークショップ・フリースペースイベント
東部/募集締切 8月8日(金)
中部/ステージイベント:募集締切 8月11日(月)
「未来をえがこう!」絵画コンクール
募集締切 9月12日(金)
西部/募集を締め切りました。
東部のとりぎん文化会館を始め、中部・西部の各会場で、参加体験型のワークショップやフリースペースを活用したさまざまなイベントを募集します。詳しくはお問い合わせください。
問合せ先
県東部
鳥取県総合芸術文化祭実行委員会事務局  電話  0857-26-7235
県中部
鳥取県総合芸術文化祭実行委員会事務局 中部支局  電話  0858-23-3177
県西部
鳥取県総合芸術文化祭実行委員会事務局 西部支局  電話  0859-31-9769
第52回鳥取県美術展覧会
県民から募った洋画、日本画、版画、彫刻、工芸、書道、写真、デザインの各部門の優れた作品を展示します。
期日 9月13日(土)〜12月3日(水)
場所 県立博物館、米子市美術館
   日南町美術館、倉吉博物館
問合せ先 鳥取県文化観光局文化政策課  電話  0857-26-7134 鳥取県出身のアーティストによるコンサート こどもの楽園V
県内在住・出身のアーティストによって、こどもたちがクラシック音楽の楽しさを感じられる
コンサートです。
期日 11月3日(月・祝)
場所 米子コンベンションセンター多目的ホール
問合せ先 とりぎん文化会館  電話  0857-21-8700
第44回郷土の民俗芸能大会
郷土に伝わる民俗芸能を披露し、その魅力を紹介します。
期日 11月23日(日・祝)
場所 米子コンベンションセンター 多目的ホール
問合せ先 鳥取県文化観光局文化政策課  電話  0857-26-7843 第2回知事賞受賞者コンサート
知事賞受賞者(17年度:ピアノ、18年度:声楽、19年度:管弦打楽器)がプロのオーケストラと共演する記念演奏会です。
期日 11月16日(日)
場所 倉吉未来中心 大ホール
問合せ先 倉吉未来中心  電話  0858-23-5391
鳥取県青少年郷土芸能の祭典2008
高校生以下の青少年が大舞台で地元の郷土芸能の素晴らしさを発表します。
期日 10月19日(日)
場所 とりぎん文化会館 梨花ホール
問合せ先 とりぎん文化会館  電話  0857-21-8700 その他、第6回鳥取県総合芸術文化祭の期間中(9月13日〜11月30日)に開催される鳥取県文化団体連合会主催の事業については、主催事業としています。  ※県民による第九倉吉公演(12月28日開催)を含む。
(詳しくは、表面「鳥カルネット」をご覧ください。)
問合せ先:鳥取県総合芸術文化祭実行委員会事務局(鳥取県文化観光局文化政策課内)


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