鳥取県民文化財団情報誌 アルテ
2008年4月
アルテとはスペイン語で「芸術・美術・技巧」などの意味で、英語では「アート」。アルテでは、県民文化会館をはじめ鳥取県内の文化施設のイベント情報を紹介しています。

公演の休憩時間。なんだか手持ち無沙汰なこと、ありませんか?
各ホールのホワイエには彫刻や絵画が多く展示されています。
幕間のひととき、あなたをまた別の世界へ連れて行ってくれるはずです。

絵画「 碇泊 ていはく」 
有田 巧[ありたたくみ]
(1952年〜)

鳥取市生まれ。白日展、安井賞展をはじめ展覧会歴多数。平成12年、白日展の最高賞である内閣総理大臣賞受賞。現在、崇城大学芸術学部教授。
ホワイエに入ってすぐ右側にかかっている200号もの大きな絵をご存知でしょうか。船が街の中央にとまっている構図の作品がフレスコ画で描かれています。間近に寄ってみると、その優しい質感と量感を味わうことができます。何度みても不思議な気持ちになる作品です。
フレスコ画:西洋の壁画などに使われる絵画技法で、川砂と石灰を混ぜて造った漆喰の壁面に顔料を使って描く。漆喰が生乾きのうちに描いて顔料を浸透させ、乾燥によって定着させるため、非常に高度な技術が必要とされる。


彫刻「 EVE イブ」 
舟越 保武[ふなこしやすたけ]
(1912年〜2002年)

岩手県二戸郡生まれ。東京芸術学校彫刻科卒業。1939年新制作派協会彫刻部創立に参加、以後出品を続ける。1962年高村光太郎賞、1967年東京芸大教授、1978年芸術選奨文部大臣賞、1999年文化功労賞受賞。
ホワイエのちょうど真ん中あたりには、窓の外を向き、手にはリンゴを持ち、遙か遠くを望むような女性の姿の彫刻があります。作者はカトリックに帰依した後、キリスト教信仰やキリシタンの受難を題材とした作品を多く手がけています。


絵画「たん」 
(原画)濱田 台兒[はまだたいじ]
(1916年〜) 

鳥取市気高町生まれ。伊東深水に師事し美人画を学ぶ。1941年、新文展に初入選、以降入選を重ねる。1976年、日展内閣総理大臣賞、1980年、日本芸術院賞を受賞。現在、日展顧問。
「旦」とは、明け方、朝の意味があります。作者はこの作品を制作するために冬の北海道に足を運び、厳しい環境の中、明け方の鶴の姿をキャンバスに描きました。人間に飼いならされていない鶴には、神々しい輝きと野生の持つ勢いが感じられ、間近で見上げるとその迫力に圧倒されます。
絵画「ブナりんの四季」(4部作)  小ホールホワイエに入って左の壁には、一面に広がるブナ林。季節が移ろうごとに表情を変えるブナ林の姿は、まるで自分がその世界に入り込み、空気を胸いっぱいに吸い込んでいるような気分になります。
亀田 正一[かめだまさかず](1939年〜1997年)
大阪市出身。鳥取市展運営委員、県展審査員として鳥取県の文化振興に尽力。昭和59年、鳥取市文化賞受賞。


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