鳥取県民文化財団情報誌 アルテ
2008年1月
アルテとはスペイン語で「芸術・美術・技巧」などの意味で、英語では「アート」。アルテでは、県民文化会館をはじめ鳥取県内の文化施設のイベント情報を紹介しています。

 平成20年、新年あけましておめでとうございます。
 鳥取県文化団体連合会として新年のこの1月から3月は平成19年度のまとめと20年度への準備の大事な時です。舞台、展示、文芸、市町村分野での四十七団体が県下の各地で活動を展開しています。いろいろな文化・芸術の表現方法の異なるジャンルで各団体がレベルの高きを目指し、研鑽と育成の努力をし、行政も暖かい支援をしていただいているところです。
 
『鳥カルネット』『鳥カルだより』で各ジャンルの団体の活動や芸術たしなみ講座、アートマネジメント研修そして韓国・江原道を中心とした外国との文化交流の諸行事での情報発信、情報交換をし、文化的刺激で向上しあえたらと願っています。若い人から熟年、高齢の方まで文化・芸術を創造し、享受し、鳥取で住むことの良さを文化・芸術の面から互いに高めてゆきたいものです。
 皆様とともに、県文連がより充実して発展する、
良き新年になりますように。
               鳥取県文化団体連合会会長 上田敏和 

12回 俳大会を終えて

 本年は中部地区が担当、11月25日倉吉交流プラザに於いて、倉吉市長をお迎えして開催された。早めに各地区に大会主旨を発信、募集句協力を呼びかけた結果、一般の部758句、子供の部1409句の応募があり、特に小学生のすばらしい取り組みが結果に現れていた。

知事賞 
一般の部 [大山町]兜山富子さん
  
百選の水に打たせて芋洗ふ
子供の部 [郡家東小一年]中嶋隼人さん
  
たうえしてみどりのせんがまがってる

 知事賞に続く表彰に惜しみない拍手が続いた。その後、募集句選者特選の選評をいただき午前の部を終了。午後、当日席題"木枯" "大根干す"に対し70名の参加者による選句の結果高得点句より決定した。

協会長賞 [鳥取市]椋 則子
  
干し大根風に素直になって来し
天  賞 [米子市]由木みのる
  
軒下は風の通ひ路大根干す
地  賞 [鳥取市]大西俊子
  
木枯や木の色みんな持ち去りし
人  賞 [琴浦町]松下美佐緒
  
木枯も吹っ飛ぶ元気参観日

各氏に決定、表彰式を行い大会を無事終了した。この大会に各関係機関のご支援と会員のご協力を心から感謝申し上げます。
     鳥取県俳句協会理事 中前惇子
 

第5回 鳥取県民謡まつり開催

 当会では、去る12月2日(日)倉吉未来中心において、中部で初めての「第五回鳥取県民謡まつり」を、総勢15団体、218名で、日頃練習を重ねた民謡の唄・踊り29演目(演目「宇治傘踊り」は、国民文化祭「ふくい2005」に、演目「宇野三ツ星盆踊り」は、同「とくしま2007」に各出場)を、三味線・尺八・太鼓等和楽器の生伴奏で演じました。
 大人に交じって鳥取子ども民謡教室の子ども達による、「きなんせ節」の合唱や、逢う束の子ども達による「逢束踊り」の太鼓や踊りには、会場から特に大きな拍手が送られました。最後のフィナーレでは、当地の「三朝小唄」を出演者全員と会場のお客様とで元気一杯唄いました。
 700名を超える会場のお客様からは、「楽しかった」「元気を貰った」「全生伴奏での民謡に感動した」等、喜びの声を沢山頂きました。
 この民謡の輪がますます広がり、東・中部に続き西部での開催へと発展することを願っております。

鳥取県  
民謡連合会
会長   
佐藤松弘美

「PopsRockバンドクリニック」

鳥取音楽座

 今回で二回目を迎えた「Pops&Rockバンドクリニック」(演奏技術講習会)は、鳥取音楽座が重点を置く、若きミュージシャンの実力アップと軽音楽の裾野を広げるための一企画だ。
 今回は、講師にギターインストラクター田中晋司氏とボーカリストのかとうまみこ氏を迎え、公募により参加の高校生によって編成された三つのバンドが講習を受けた。
 特筆すべきは、今年度から発足した八頭高校軽音楽同好会の参加だろう。
 全員一年生で、女子四名、男子一名のバンド「Mammy&Marries」。顧問の先生も含め、手探りで演奏の工夫、バンドの運営を一生懸命やっている初心者たちだ。堅い表情で演奏された練習曲にアドバイザーたちがポイントを押さえた助言を加える。見る見るまとまっていくサウンド。自分達だけでは分からない、また、 気付かない部分や練習方法を取得していく。このバンドの今日までと明日からが音楽的に大きく変わっていくのが容易に想像できる。講習後、顧問の内田先生から届いたメールには、「生徒たちの活動には大きく役に立ったし、指導についてのヒントにもなった。」という旨が綴られていた。
 他にも、初めてアンサンブルをする初心者たちのセッション体験や、ステージさながらに成果を発表するなど、楽しい中にも充実した内容に、参加者達からの好評の声がアンケートに記されていた。

県民短歌決まる

 第5回鳥取県総合芸術文化祭参加事業のひとつとして、鳥取県歌人会が主催する第12回鳥取県民短歌賞表彰式・第36回鳥取県短歌大会が11月4日、倉吉市上井公民館で開かれた。
 県民短歌賞は、7月に広く県民から作品を募集し、最高位には鳥取県知事賞が与えられるものである。9月末に作品募集が締め切られ、児童生徒の部1476首、一般の部180首の中から、歌人会が委嘱した審査員九名により、鳥取県知事賞にふさわしいか否かも含めて審議の上、決定されるものである。その結果今年は児童生徒の部には鳥取東高一年の岡本初美さんの
「百円で買えるちいさなよろこびは
    君とおんなじミックスジュース」

一般の部には鳥取市の山本憲二郎さんの
「スタートの合図を待ちて身がまえる
     少女の髪にとんぼの止まる」

がそれぞれ県知事賞となった。表彰式の後は、記念講演として高松市から歌人の玉井清弘氏を招き、「表現の楽しさ」と題した研修をおこなったが、講師と参加者との心の通じた評判の良い講演会であった。
 県短歌大会は、その応募作品をもとに、当日の参加者どうしで批評しあう勉強会である。それぞれの鑑賞力を磨きかつ表現力を鍛えるわけである。
 今年は、昨年のアンケート結果を参考に、これら表彰式・講演会・短歌大会の順番と会場を変更し、概ね好評であった。

芸術たしなみ講座「生活の中のうつわ」

 11月26日、米子にあります「ふれあいの里」を会場にし、陶芸に関しての「たしなみ講座」を開催しました。テーマを「生活の中のうつわ」と題し、焼き物の誕生、種類、県下窯元の紹介、今までの私見を交えてお話し、時には会場から笑いももれる、和やかな雰囲気で一時間の講座が終わりました。二段構えの企画で、次は体験者を募り32名の参加者で小鉢に色粘土を使用しての作陶、はじめは大変でしたが、粘土を伸ばし終わると、次はその上に色粘土で思い思いの図柄を描き、もう一度粘土を圧着し、小鉢になじませて造り終えた作品を集めました。
 陶芸作品は、造ってもその場で持ち帰る事は出来ず、2週間〜3週間後に出来上がった物に対面出来ます。その間出来映えを想像するだけでも、余韻の残る楽しい、「たしなみ講座」ではなかったかと・・・。
鳥取県陶芸会会長
   安藤 釉三

三流合同曲仕大会

日時/平成19年11月11日(日)午前10時
場所/鳥取県民文化会館 小ホール
 鳥取を皮切りに三地区持ち回りで行なっていますが、早いもので五巡目を迎えました。当番地区を主に、会員数に応じて時間を割り振りして行っています。今年は素謡十一番、連吟二番、仕舞十八番、独鼓、狂言各一番、六時間半の熱演が続きました。謡曲、仕謡の他に狂言を上演する様になって四年目になりました。
 どうしても謡曲、仕舞だけではマンネリになりがちで、今年は初めて
「袴能」という形で、異流競演の能形式の上演を試みました。割合好評で来年は県の文化祭でも上演出来ればと思っています。
鳥取県謡曲
連合会事務局長  長本 喜夫

お問い合わせ

鳥取県文化団体連合会  鳥カルネット
〒680-0846 鳥取市扇町21番地県民ふれあい会館3F
TEL 0857-21-2302  E-mail kenbunren@coast.ocn.ne.jp



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