2007年8月 |
温故知新(おんこちしん)…現代生活を送るなかで、何か壁にぶつかり、ふと立ちどまった時に、自分自身のルーツを考えた…皆さんにはそんな経験ありませんか。今の時代に、“あって当たりまえのもの”にも、脈々と受け継がれてきたそれぞれの歴史があります。そのなかのひとつ、昔から今も変わらず残っている日本の古典芸能※。しかし、その古典芸能も“昔のまま”ではなく、現在では“ほかのジャンル”との“コラボレーション”など“新しい試み”がなされています。 〜 故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る 〜 日本のルーツ探索してみませんか? |
※『古典芸能』とは……日本で近世以前に創始され、現在も伝統・実演されている芸能。能・狂言・歌舞伎・文楽・日本舞踊・邦楽・落語・講談など。ふつう、鑑賞を目的としたものをいい、民族芸能などは含まない。(大辞泉より) |
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Q 茂山千三郎社中にはお弟子さんは何人ぐらいいらっしゃるのですか? A 全部で30人くらいです。私は友達に誘われたのがきっかけで1999年からお稽古をうけています。まず演目を決めて、その完成に向けて練習をしていきます。 Q 8年も茂山社中のお稽古を続けていらっしゃる魅力は? A 普段ではできないことを、狂言のお稽古を通して体験できることですね。茂山家は伝統芸能の一門ですが垣根がとても低く、毎回笑いの絶えないお稽古です。厳しいものではなく自分たちが遊ばせていただいている感じです。平成14年鳥取公演の際“唐相撲”にも出演いたしました。 Q 今、茂山狂言が現代人に受けている理由(わけ)は? A 現代ではちょっと考えられない、ボケ役の主人(上司)に太郎冠者(部下)がツッコムなど…昔の日本人の生活や太郎冠者が主人を思う優しさが伝わってきて、思わず“そうそう”と共感を得るところですかね。 Q 狂言の人気のある曲目は度々上演されていますが… A 筋立ては分かっていても、役者がかわるとまた違う。そこも狂言の面白さのひとつです。 Q ズバリ狂言を体験する魅力は? A まず、どんな分野にもいえることですが、師匠の真似(まね)をするところから始まります。本物の「日本人の笑いの伝統」を体験できる機会です。ぜひ機会があれば狂言を体験し楽しんで欲しいです。 |
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参考文献 |
●「京都の狂言師 茂山家の人びと」小佐田定雄 立川志の輔 文 (株)淡交社 ●「京極噺 六儀集」京極夏彦 特別寄稿「京極作品と狂言との“歴史的出会い”茂山千之丞」 ●「文楽ざんまい」亀岡典子著 (株)交社 ●「人形浄瑠璃の歴史」広瀬久也 戎光祥出版 ●「歌舞伎にみる日本史」佐藤孔亮 (株)小学館 ●「歌舞伎 家・人・芸」監修 織田紘二 (株)淡交社 ●歌舞伎美人(かぶきびと)− 歌舞伎公式ウェブサイト(www.kabuki-bito.jp) |