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チェンバロの名手ドメニコ・スカルラッティも、オルガン対決ではヘンデルに圧倒されたそうです。ショパンが生きていたら、もちろん「ショパンコンクール」で1位になるでしょうし、ヴァイオリンの鬼才パガニーニもその超絶技巧で、「パガニーニ国際コンクール」の審査員を唸らせることでしょう。大作曲家が同時に名演奏家であることは、容易に想像できます。ところが管弦楽法の父といわれるベルリオーズや、ドイツ・オペラ史上の金字塔であるワーグナーは、意外にもピアノは苦手だったようです。むしろその事がかえって、豊かなオーケストレーションの想像力を養う推進力となったのかもしれません。
…などと大仰な例えで恐縮ですが、今回の特集面の担当者が「元ギター少年か、おやじバンドの一員」などと思っていただいたなら、快哉を叫ばせていただこうと思います。さて、特集面で紹介した「アランフェス…」の作曲家ロドリーゴですが、彼自身も、実はギターはまったく弾かなかったそうです。 (文化事業課 越宗) |
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